ミニマリストとは、必要最小限のモノだけで暮らす人のことです。
SNSでよく見かける「スッキリした部屋」に憧れて、モノを減らしはじめる人も多いと思います。
ただ、ミニマリストは本質さえ間違えなければ「人生を変える劇薬」になりますが、やりすぎると悲惨な末路となるので注意してください。
この記事を読めば、ミニマリストの悲惨な末路を避けて、人生を好転させられるでしょう。
ミニマリストになって後悔したくない方は、ぜひ最後まで読んでみてください。
ミニマリストが陥りやすい悲惨な末路3選
ミニマリズムは「本質」を理解していないと悲惨な末路となります。
僕が経験した失敗は以下の3つです。
- 捨てすぎて逆にストレスが溜まる
- 持ち物の少なさで競うようになる
- ミニマリズムを強要して嫌われる
順番に解説します。
①:捨てすぎて逆にストレスが溜まる
ミニマリストによくある失敗例が「捨てすぎて逆に不便になる」です。
というのも、断捨離すると快感を得られるため、つい捨てすぎてしまうんですよね。
部屋やカバンの中がスッキリしていく過程が気持ちいいというか…そんな快感があります。
だから、本来は「人生を豊かにするため」のミニマリズムなのに、いつしか「捨てること」が目的になっちゃうんです。
捨てることが目的になると…
「何か捨てるものないかな?」って毎日考えるようになって、快楽のために必要なものまで捨ててしまうようになります。
断捨離中毒とでも言いましょうか。
僕もそれに陥って、生活が逆に不便になったことがあります。
たとえば…
- ベッドを捨てて寝袋にする
→睡眠の質が下がってストレスに… - 机とイスを捨てて床で仕事する
→体が痛すぎて仕事に集中できない… - 炊飯器を捨てて土鍋で米を炊く
→面倒くさすぎて自炊をしなくなる…
こんな感じです。※上記はあくまで僕の生活に合わなかっただけです。
少し考えれば、捨てるべきではないとわかりそうなモノですが、断捨離が中毒化していた僕は「別になくてもいいやろ」と勢いで捨てていました。
ですが…
ミニマリズムは「生活を豊かにするための手段のひとつ」に過ぎません。
モノを減らして生活が不便になるなら本末転倒。
目的が手段にならないように「断捨離のやりすぎ」には注意してください。
モノが多くても自分が幸せなら断捨離する必要ないですよ。
ちなみに僕が「捨てて問題なかったもの」は以下にまとめてあります。
②:持ち物の少なさで競うようになる
「モノが少ないほうがえらい」
僕はそんな勘違いミニマリストになっていたことがあります。
たとえば、ミニマリスト系の発信を見て…
「自分のほうがモノ少ない勝った」とか「テレビもソファーもあるし全然ミニマリストじゃないじゃん」とか見下していたことがあります。
今思うと完全に病気だし恥ずかしい…。
で、この「持ち物の少なさ競争」の意識があると、SNSを見て勝手にストレスが溜まるようになるんですよね。
具体的にいうと…
- 自分よりモノが少ない人を見て、自己嫌悪に陥る
- モノが多い自称ミニマリストを見て、イライラする
こんな感じです。
上記のようになると、私生活にも支障が出るし本当にいいことが何もないです笑
繰り返しますが、ミニマリズムは生活を豊かにするための「手段」のひとつに過ぎません。
「必要な持ち物=人によって異なる」という考えを持てば、持ち物の少なさ競争なんて意味がないことに気がつきますよ。
ちなみに、究極のミニマリストは”布1枚”と”水を飲むお椀”だけで暮らしているディオゲネスさんって人らしいです。絶対勝てないですよね笑
③:ミニマリズムを強要して嫌われる
ミニマリズムを他人に強要して嫌われる…というのもあるあるです。
ミニマリストになると「自分が不要なもの=他人も不要なもの」と勘違いしちゃうんですよね。
僕自身もそんな勘違いをしていたことがあります。
具体的には…
- 他人の持ち物にケチをつける
- 同居人のモノを勝手に捨てる
- モノが多い人のことを見下す
こんなヤバい人になっていました。
当時同棲していた彼女がいたんですけど、僕がミニマリズムを強制しすぎた結果、僕を断捨離されました笑
今考えると、何も困っていない相手に「それ必要ないでしょ」とか「断捨離したほうがいいよ」と言ってもウザがられるだけですよね。
不動産の路上キャッチセールスと同じだなって反省しました…。
繰り返しますが、ミニマリズムは生活を豊かにする「手段」のひとつに過ぎません。
モノが多くても少なくても、本人が幸せならどっちでもいい。必要なモノも人それぞれです。
無理に価値観を押しつけても「孤独」という悲惨な末路が待っているだけです。
ミニマリズムを宗教化するのはやめましょう。
ミニマリストになって後悔しないコツ3つ
ミニマリズムを間違って習得すると、悲惨な末路に後悔するだけです。
とはいえ、ミニマリズムは正しく理解さえすれば人生を好転させるのは間違いありません。
では悲惨な末路にならないためにどうすればいいのか?
僕がたどり着いた結論は以下の3つです。
- モノを減らす目的を決める
- 手放す前にいったん隠してみる
- ミニマリズムの魅力は行動で語る
順番に解説します。
①:モノを減らす目的を決める
ミニマリストに憧れて断捨離を始めたけど、テンション上がってモノを捨てすぎた…。
これを回避するには「モノを減らす目的」を明確にするのが最も有効です。
というのも、目的を明確にすることで「捨てるべきかの判断基準ができる」んですよね。
たとえば、僕は「仕事で成果を出すため」にモノを減らそうと思いました。
部屋にモノが少ないことで仕事に集中しやすくなるからです。
そうすることで僕は、「これは仕事で成果を出すうえで必要だろうか?」という基準で断捨離を進められました。
僕はiPadも持っているし、デスクも持っているし、ベッドも持っています。
なぜかというと、仕事のパフォーマンスを上げてくれるからです。
iPadは仕事道具だし、デスクがないと集中してタイピングできないし、ベッドがないと次の日に体がバキバキになりますからね笑
反対に、ソファーはだらだらしてしまう元だったので捨てました。
服も最低限の身だしなみさえ保てればいいので数を減らしています。
大事なので何度も言いますが、ミニマリズムは人生を豊かにするための「手段」のひとつです。
目的が明確にあれば「手段が目的化」することはありません。
ちなみに「僕がミニマリストを目指したきっかけ」は以下の記事にまとめてあります。
ミニマリストの魅力を知りたい方は読んでみてください。
②:手放す前にいったん隠してみる
絶対必要ないと思って捨てたけど、やっぱりあれ必要だったわ。もっとよく考えてから捨てればよかった…。
こういった後悔をなくすには、いったん隠して生活してみるのがおすすめです。
断捨離したと仮定して1ヶ月くらい過ごしてみると、それが必要か不要かがわかりますよ。
たとえば、ダンボールに「断捨離候補」と書いてモノを詰めたり、部屋の端っこに移動させてビニールを被せたり…って感じですね。
僕の経験上、「もしかしたら使うかも」っていうのは捨てても問題ないケースがほとんどでした。
とくに高額商品や限定品は勢いで捨てると後悔しやすいので、いったん隠して生活してみるのがおすすめです。
ちなみに、モノが多すぎる場合は「サマリーポケット」に預けるといいですよ。
僕が試してよかった断捨離のコツもまとめてあります。よかったら読んでみてください。
③:ミニマリズムの魅力は行動で語る
ミニマリズムを強要するのはダメだけど、やっぱり同居人には少ないもので暮らす快適さを理解してほしいな。
こういった場合は、「自らの行動で示す」のがいいと思います。
たとえば、毎日楽しそうな姿を見せたり、仕事で成果を上げたり…などですね。
すると、相手もきっと「ミニマリストってなんか良さそう」と興味を持ってくれるはずです。
ちょっと話はズレますが、実際SONYがウォークマンを普及させた手法も「自らの行動で示す」なんですよね。
SONYのウォークマンは発売当初「音楽は家で聴くものだ」という人々の価値観からまったく売れなかったみたいです。
そこでSONYの営業担当者は、ウォークマンを身につけて山手線を1日中グルグル回る戦略に出ました。
その結果、多くの人が「あれ何?便利そうじゃん」と翻って大ヒット商品になったとのことです。
このように、誰かに自分の価値観を理解してもらうには「自らの行動で語る」のがもっとも近道です。
前半でも書きましたが、無理にプレゼンしても嫌われるだけですからね。
もしミニマリズムの魅力を伝えたい相手がいるなら、自らの背中で語るようにしてみてください。
まとめ:ミニマリストを目指すなら本質を理解しよう
最後まで読んでいただきありがとうございます。
ミニマリストの悲惨な末路と対策を紹介しました。
もう一度おさらいしましょう。
- 捨てすぎて逆にストレスが溜まる
- 持ち物の少なさで競うようになる
- ミニマリズムを強要して嫌われる
- モノを減らす目的を決める
- 手放す前にいったん隠してみる
- ミニマリズムの魅力は行動で語る
ミニマリストは「人生を豊かにする手段のひとつ」です。
この本質さえ理解していれば“人生を好転させる劇薬”になります。
なので、人生に不満がある、将来に不安がある、今の自分が嫌いだ…などの悩みがあるなら、ぜひミニマリズムを実践してみてください。
ミニマリズムの本質をもっと深く理解したい方は、佐々木典士さんの「ぼくたちに、もうモノは必要ない。」を読むのがおすすめです。