必要最小限のものしか持たないミニマリストは、複数を使い分けるよりも「これひとつあれば十分」というものに惹かれるものです。
僕はそんな中でも、バックパック(リュック)選びには強いこだわりを持っています。仕事でも旅行でも相棒となる存在だからです。
バックパックに関する情報感度は高いほうでして、普段からたくさんの製品をチェックしています。まぁ、趣味みたいなものです。
今回はそんなバックパック好きミニマリストの僕が気になった・実際に購入したおすすめ製品をまとめてみました。
- 仕事でも旅行でも使いやすい万能型サイズ
- 旅行や出張が多い人向けの大容量サイズ
- 日常使いに特化したコンパクトサイズ
…の3パターンに分けて紹介しますので、自分にとって至高のバックパックを探すひとつの情報源にしてみてください。
ミニマリスト向けバックパックの
こだわりポイント4つ
まずはバックパック選定の基準を紹介します。
ミニマリストにとって理想のバックパックは、以下4つに当てはまるものでしょう。
- 自分のスタイルに合った容量
- PC専用ポケットを装備
- オールラウンドに活用できるデザイン
- 耐久性に優れる素材と縫製
順番に解説します。
自分のスタイルに合った容量
バックパックをひとつに絞るに最重要なのが「容量選択」です。
「大は小を兼ねる」とはよく言いますが、あまり大きすぎると普段使いがスマートでなくなります。かといって、小さすぎると旅行で困るはめに。
人によって生活スタイルも持ち物も異なるため、「ミニマリストはこの容量」とは断定できません。自分に適したサイズを選ぶのがベストです。
一応、僕の意見としては以下が目安になります。
- 15L以下
スーツケースやサブバッグを使う人向け - 20L前後
仕事も旅行もひとつにまとめたい人向け - 30L以上
普段から荷物が多い・出張が多い人向け
ちなみに僕はいろいろ使用した結果、20L前後の容量に落ち着きました。
高さ(cm)×幅(cm)×マチ幅(cm)÷1000=容量(L)
PC専用ポケットを装備
ノートPCで仕事をしているなら、PC専用ポケットは必ずほしい機能です。
パックパックにPC専用ポケットがあれば、PCケースを断捨離できます。身軽に移動するには、少しでも中身を軽くしたいところです。
不意にカバンをぶつけてしまったり、床に勢いよく落としてしまったりしても故障しないように「クッション性」も重視しましょう。
オールラウンドに活用できるデザイン
バックパックをひとつにまとめるなら、基本的にはシンプルデザインが望ましいです。
僕は以下の理由から、「結局はシンプルイズベストだ」という結論に達しました。
- ビジネスシーンでも様になる
- どんな服装にも合わせられる
- 飽きが来ないことで長く愛用できる
「個性がなくてつまらない」と感じる人もいるかもしれませんが、素材感や機能性に目を向ければ意外と楽しめます。
耐久性に優れる素材と縫製
バックパックをひとつに絞ると、使用頻度の高さから消耗スピードが早くなります。
- 壁や木にぶつけたせいで表面が裂けててしまった…
- 毎日重い荷物を運んでショルダーベルトが破けた…
- 買ったばかりなのにファスナーが壊れてしまった…
このような耐久性に乏しいバックパックでは、安心して使用できません。
耐久性に優れるバックパックは価格も高くなりがちですが、安価なものを頻繁に買い替えるより、多少高額でも長く愛用できるほうがコスパに優れているといえます。
なので、バックパック選びでは「素材」と「縫製」にも注目しましょう。
【万能型/20L程度】
ミニマリストにおすすめなバックパック11選
まずは、容量20L前後の万能型バックパックから見ていきましょう。
- BLACK EMBER|TORTOISE PACK
- BLACK EMBER|RECTANGLE 2WAY PACK
- Arc’teryx|Granville 16 Backpack
- ARC’TERYX VEILANCE|Nomin Pack
- ABLE CARRY|Daily Plus
- Incase|Tracks Backpack
- Incase|City Compact Backpack
- Aer|Fit Pack 3
- Bellroy|Transit Workpack Pro
- ALPAKA|ELEMENTS BACKPACK PRO
- ELECOM|MNL CITY PACK
BLACK EMBER
『TORTOISE PACK』
- サイズ:約460×320×200(mm)
- 容量:約22L
サンフランシスコ発のテック系バックパックブランド「BLACK EMBER」が日本限定モデルとして販売する製品です。
BLACK EMBERは無骨なスタイルが特徴なのですが、そこに日本独特のミニマリズムが融合した形になっています。
ショルダーベルトを収納することで「ブリーフケース」として使用も可能です。背中が蒸れる夏場でも、これひとつで快適に移動できます。
特に気に入っているのが「ハンドルの持ちやすさ」です。クッションがすごく効いていて、手触りがすごくいいんですよね。
ショルダーベルトには、高級ランニングシューズでも使用されているEVAフォームが採用されており、「肩への負担軽減」「熱による蒸れ防止」の効果もとても高いです。
BLACK EMBER
『RECTANGLE 2WAY PACK』
- サイズ:約480×300×160(mm)
- 容量:約23L
こちらもBLACK EMBERの日本限定モデルです。
先ほど紹介したTORTOISE PACKよりも、ビジネス色を強くした製品になります。「ポケットが豊富な点」「ブリーフケースとしてより使いやすい点」が差別化ポイントですね。
出張が多い人や、四角いデザインが好きな人におすすめなバックパックです。
Arc’teryx
『Granville 16 Backpack』
- サイズ:約310×460×140(mm)
- 容量:約16L
ミニマリスト御用達ともいえる人気バックパックです。始祖鳥ロゴが、シンプルデザインの良いアクセントになっていますよね。
ポケットの数は最低限で決して使いやすくはありませんが、このデザインに惚れてしまう人が数多く存在します。
また、シンプル構造だからこそ、16Lの表記以上にたくさん物が入るのも特徴です。ポケットの少なさは、ポーチを使用すれば問題ありません。
防水素材・止水ジップだけでなく、すべての縫い目に防水テープが使用されているため、自転車移動の多い人でも安心して背中にかつげます。
ARC’TERYX VEILANCE
『Nomin Pack』
- サイズ:約460×310×130(mm)
- 容量:約26L
VEILANCE(ヴェイランス)は、カナダのアウトドアブランドARC’TERYX(アークテリクス)が、都市生活者向けに展開するコレクションです。
価格は13万円とかなり高価ですが、そのデザインと機能性は「ミニマルバックパックの最高峰」ともいえます。
特に26Lとは思えないスマートなシルエットは、まさに芸術品。僕はこのバックパックを鑑賞しているだけでお酒が飲めそうです。
一点豪華主義のミニマリストでもさすがに手を出せる価格ではない。でもいつかは背負ってみたい…そんなバックパックです。
ABLE CARRY
『Daily Plus』
- サイズ:約490×290×190(mm)
- 容量:約21L
「無重力バッグ」とも呼ばれるこの製品は、とにかく背負い心地が軽さが魅力的です。
ショルダーストラップをバックパックの底面にまで縫い付けることで、重い荷物を下から支える構造になっています。抱っこ紐と同じ原理です。
僕はこのDaily Plusのワンサイズ小さいモデル(後で紹介します)を愛用していましたが、”無重力”の表現は大袈裟ではありませんでした。背負った瞬間に軽くなります。
ややインフルエンサーマーケティングがすぎるな…とは感じるものの、デザインや機能性に間違いはない製品です。
Incase
『Tracks Backpack』
- サイズ:約440×290×140(mm)
- 容量:約18L
Apple公認ブランドのIncase(インケース)が、「All roads travelled. -どの道も、これ一つで」をテーマに開発したバックパックです。
Incaseが販売するバックパックの中で最も耐久性に優れた素材「コーデュラバリスティックナイロン」が採用されており、アウトドアでも使用可能となっています。
Incaseは、PCポケットやクイックアクセスポケットにふわふわの起毛素材を使用しているのがいいんですよね。ガジェットの布団のようなもので、安心して持ち運べます。
ちなみに本製品には「18L」と「25L」のタイプがあります。
Incase
『City Compact Backpack』
- サイズ:460×330×130(mm)
- 容量:約19.7L
「素材はそこそこでいいから、価格をもう少し抑えたい」という人には、こちらのバックパックがおすすめです。
先ほどのTracks Backpackよりも6,000円ほど安く購入できます。
もちろん、PCポケットやクイックアクセスポケットには「ふわふわ起毛」が採用されています。愛用者も多い、Incaseの名作バックパックです。
Aer
『Fit Pack 3』
- サイズ:約440×320×20(mm)
- 容量:18.7L
都市型ライフスタイルに最適なバックパックブランドAer(エアー)が、仕事用品とジム用品を一緒に持ち運ぶために開発した製品です。
フロントポケットは衣類を出し入れしやすい仕様、独立したPCポケットには ガジェット類を収納できるのが特徴です。オン・オフの持ち物を分けられるのはいいですよね。
また、底面にはシューズ専用のコンパートメントが備わっています。ジムに行くだけでなく、旅行でも使いやすそうなバックパックです。
Bellroy
『Transit Workpack Pro』
- サイズ:約510×340×140(mm)
- 容量:約22L
「身軽に持ち運ぶ」をコンセプトに掲げる、オーストラリア発のアクセサリーブランド「Bellroy(ベルロイ)」が販売するフラグシップバックパックです。
スーツケースのように開いたり、サングラス・ボトル・ガジェットポーチなどの各専用ポケットが用意されたり…と見た目のシンプルさに反して、たくさんの機能があります。
素材に使用されるリサイクルデュラナイロンは、リサイクル素材でありながら耐久性と耐摩耗性に優れているようです。カジュアルな風合いなのも良いですよね。
通常モデルもありますが、僕は利便性やシルエットがより洗練されている「Proモデル」が好きです。28L容量もあります。
ALPAKA
『ELEMENTS BACKPACK PRO』
- サイズ:約310×480×180(mm)
- 容量:約26L
オーストラリアのバッグブランド「ALPAKA(アルパカ)」の製品です。
外見のミニマルさとは裏腹に、内装に独自のギミック・多数のポケットを装備しているのが特徴です。ガジェット好きならきっと気になるはず。
個人的には、ブラックカラーの裏地に使用されているオレンジカラーがおしゃれで好みです。X-Pac素材を採用しているのもグッときます。
ELECOM
『MNL CITY PACK』
- サイズ:約320×480×170(mm)
- 容量:約21L
大手周辺機器メーカーのELECOMが、これまで200個以上のバックパックをレビューしてきたYouTuberのリュークさんと共同開発した製品です。
本製品は「名作の良いところを詰め込んだバックパック」といえるものですね。利便性においては、この製品に勝てるものはないでしょう。
機能を詰め込みすぎて持て余してしまいそうではありますが、使用者の好みで運用していけるのは魅力的ですよね。
個人的には価格が3万円台になっても構わないので、もっと高級感のある素材が採用されると嬉しいなと思いました。
【旅行・出張向け/25〜30L】
ミニマリストにおすすめなバックパック4選
「旅行や出張が多いから大きめなサイズがほしい」という人には、以下の4つがおすすめです。
- Incase|EO Travel Backpack
- HOLICC|One
- Aer|Travel Pack 3 Small
- ABLE CARRY|Max EDC
順番に見ていきましょう。
Incase
『EO Travel Backpack』
- サイズ:約550×380×130(mm)
- 容量:約27.1L
Travelと名の通り、Apple公認ブランドである「Incase(インケース)」が旅行や出張向けに開発したバックパックです。
メインコンパートメントは「バタフライオープン式」になっており、スーツケースと同じ感覚でパッキングできます。
また、中央のファスナーを開けることで、容量を約35%拡張可能です。出先で買い物をしてもバックパックひとつで対応できます。
内装に蛍光色を使用しているのも、視認性や個性の面で魅力的です。
HOLICC
『One』
- サイズ:約460×280×130(mm)
- 容量:約28L
「旅して働く」をコンセプトに掲げるブランド「HOLICC(ホリック)」が開発するバックパックです。
最大の特徴は、圧縮バッグの機能を搭載している点ですね。3〜5泊分の着替えを入れても、ファスナーを締めるだけでスマートなシルエットを保てます。
また、2階建構造になっているため、上段に小物類、下段にカメラ…といった整理も可能です。独立したPC専用ポケットも備わっています。
まさに旅行しながら働くノマドワーカーにぴったりなバックパックですよね。個人的には、デザインがさらに洗練されれば使ってみたいと思っています。
Aer
『Travel Pack 3 Small』
- サイズ:約480×330×190(mm)
- 容量:約28L
Aer(エアー)から販売されるトラベルリュックです。
容量は28Lと35Lの2種類がありますが、どちらも機能面は変わりません。個人的には28Lでスマートに持ち運ぶほうがいいと思っています。
価格が5万円と高めではありますが、ビジネスリュックで多数の高評価を獲得しているAerの信頼性がほしい人におすすめなバックパックです。
X-Pacモデルの内装に採用されるオレンジカラー好きなんですよね。
ABLE CARRY
『Max EDC』
- サイズ:約500×300×190(mm)
- 容量:約26L
「無重力バッグ」で有名なABLE CARRY(エイブルキャリー)が開発した大容量バックパックです。
同社には「Max Backpack」という30L容量の製品があるのですが、その大容量を毎日持ち運ぶ人向けにブラッシュアップしたモデルになります(本製品は26L容量)。
とはいえ、ただダウンサイズしただけではありません。ポケット類がより使いやすく進化しています。
個人的には、PC収納コンパートメント上部のガジェットポケットと、フロントコンパートメントにシューズが入る点が魅力的ですね。
日常使いにはやや大きめですが、カメラを持ち運んでいたり、旅行や出張が多かったりする人には完璧なバックパックかもしれません。
【日常特化/15L以下】
ミニマリストにおすすめなバックパック5選
「とにかくコンパクトなバックパックがほしい」という人には、以下の5つがおすすめです。
- ABLE CARRY|Thirteen Daybag
- MOTHERHOUSE|アンティークスクエアバックパック
- Aer|Day Pack 3
- MOLESKINE|メトロバックパック
- ALPAKA|METRO BACKPACK
順番に見ていきましょう。
ABLE CARRY
『Thirteen Daybag』
- サイズ:約450×270×170(mm)
- 容量:約13L
無重力バッグでおなじみのABLE CARRY(エイブルキャリー)から販売されるコンパクトリュックです。
本製品は13L容量でありながら、ショルダーハーネスにしっかり力を入れているのが最大の魅力です。
小ぶりなリュックは細いショルダーハーネスが多いのですが、このリュックは30L容量と同じ「厚さ」「クッション性」なんですよね。そのおかげで、PCとタブレットを両方持ち歩いても重さをあまり感じません。
僕はMacBookを15インチにサイズアップした関係で手放してしまいましたが、14インチ以下のPCを持ち運ぶなら、これがベストなバックパックです。
MOTHERHOUSE
『アンティークスクエアバックパック』
- サイズ:約390×280×90(mm)
- 容量:約10L
「途上国から世界に通用するブランドを作る」をコンセプトに掲げる、MOTHERHOUSE(マザーハウス)のレザーリュックです。
ただただ、かっこいい。大人のリュックって感じですよね。
素材にはアンティークレザーという牛革が使われているのですが、わざとムラが生まれるように染め上げているそうです。これによって同じリュックはひとつも存在しません。
自分しか持っていないってなんかいいですよね。
四角いフォルムの本革リュックを探しているなら、イチオシです。
Aer
『Day Pack 3』
- サイズ:約440×300×140(mm)
- 容量:約14L
その名の通り、Aer(エアー)が日常使いに最適化させたバックパックです。
フロントコンパートメントに細かい収納ポケットが備わっているため、14Lと最低限の容量でありながら仕事道具を気持ちよく持ち運べます。
特にこの製品は「自立すること」が大きな魅力です。作業時はもちろん、何気なく足元に置きたいときにストレスを感じません。
MOLESKINE
『メトロバックパック』
- サイズ:約470×310× 130(mm)
- 容量:約15L
手帳やノートで有名なMOLESKINE(モレスキン)から販売されるバックパックです。
とにかく薄いのが魅力的ですね。僕はノートPCとスマホだけ持って出かけることも多いのですが、そういったときに薄いリュックは身軽さを感じやすくていいんです。
また、何も入れていない状態だと”ペしゃんこ”にできるので、スーツケースにサブバックとして収納しておくのもいいかもしれません。
独立したPCコンパートメントがあるのも使いやすいポイントです。
ALPAKA
『METRO BACKPACK』
- サイズ:約420×250×155(mm)
- 容量:約12L
機能的なバッグを開発しているALPAKA(アルパカ)のコンパクトリュックです。
こちらは14,300円と比較的安価で購入できるのが良いですね。PC専用ポケットもしっかり装備されているので、ちょっと外で作業したいときにぴったりなバックパックです。
「もし今後サブバックを買うとしたらこれかな〜」なんて思っています。
最高の相棒を見つけよう
ミニマリストにおすすめなバックパックを紹介しました。
気になる製品はありましたでしょうか。
良いバックパックは価格が高くなりがちですが、バックパックをひとつに絞るということは「相棒を決めること」です。
妥協すると「すぐに使わなくなる」「短期間で壊れてしまう」となるかもしれません。「結局は最初から良いものを買っておいたほうが安く収まったじゃないか…」と後悔しないためにも、自分が本当に使いたいバックパックを選びましょう。