「自分には、もう必要ないかもしれないな」
そんな軽い気持ちで、5年以上使い続けていたKindle Unlimitedを解約しました。
ところが、実際にやめてみると、自分が思っていた以上に大切なサービスだったと気づかされることに…。
今回は、僕がKindle Unlimitedを解約して気づいた「本当の価値」についてお伝えします。
Kindle Unlimitedを解約した理由

Kindle Unlimitedは、月額980円で対象の電子書籍が読み放題になるサービスです。
読書が好きな僕にとって、長年欠かせないサブスクでした。
それでも、5年以上使い続けるなかで、「もう必要ないかもしれない」と感じてきたんですよね。
1.読みたい本がことごとく対象外だった

最も大きかったのは、「読みたい」と思った本が対象外ばかりになってきたことです。
Kindle Unlimitedでは500万冊以上が読み放題ですが、話題の新刊や、時代を捉えたビジネス書はほとんど読めません。
最初は気になるテーマを片っ端から読み漁れるのが最高だと感じていましたが、さすがに5年も使い続けていると、「これ読みたいな」と思える本が減ってきますよね…。
読みたい本を検索しては対象外、また検索しては対象外…。
そんなことを繰り返すうちに、「以前ほど活用できていないな」と感じるようになりました。
2.元を取るための義務感に追われていた

Kindle Unlimitedは月額980円のサブスクです。
決して高い金額ではありませんが、「せっかくお金を払っているんだから使わないともったいない」という気持ちが、いつの間にか生まれていました。
その結果、特に読みたい本がなくても、「とりあえず何か読まなきゃ」と、惰性による利用が増えたんですよね。

さらに、書店で気になる本を見つけても、Kindle Unlimitedの対象外だと迷うようになりました。
「この本読みたいなぁ。でも、Kindle Unlimitedで似た内容の本を探したほうがいいかもな」
そう考えることが増え、純粋に「読みたい本を読む」という楽しさが薄れていきました。
3.雑誌なら楽天マガジンで十分だと思った

活字の本をダウンロードする機会は減っていましたが、雑誌はよく読んでいました。
特に「Casa BRUTUS」や「Tarzan」といったライフスタイル誌が好きで、毎月の楽しみになっています。
そのため、「雑誌が読み放題なだけでも月額980円を払う価値はある」と当時は思っていたんですよね。
しかしある時、雑誌の読み放題に特化した「楽天マガジン」の存在をあらためて知りました。
調べてみると…
楽天マガジンなら月額600円ほどで利用可能。しかも読める雑誌の種類も多い。
「最近、雑誌しかダウンロードしてないし、これなら楽天マガジンを使うほうがお得じゃないか」
そうやってサブスクを最適化するために、Kindle Unlimitedを解約することにしました。
Kindle Unlimitedを解約して困ったこと

「Kindle Unlimitedはもう卒業するときだ」
…そう思っていたのですが、結局3か月ほどで再契約している自分がいました。
解約してみると、それまで当たり前だった習慣が「良くない方向」に変わっていったんですよね。
1.新しい本を読むハードルが上がった

解約して最初に感じたのは、新しい本を読むハードルが思っていた以上に上がったことです。
Kindle Unlimitedを使っていたときは、「ちょっと読んでみようかな」くらいの本でも、気軽にダウンロードしていました。
たとえば、
- タイトルが気になった本
- SNSで紹介されていた本
- 自分の生活とは関係が薄いジャンル
でも気軽に試せます。

ところが解約すると、その一冊一冊に対して「本当にお金を払う価値があるのか?」というシビアな判断が迫られます。
購入前に「サンプル」をダウンロードして数ページだけ試し読みもできますが、その数ページで「面白い」と確信できる本ばかりではありません。
その結果、「別に買ってまで読むほどではないか…」と思うことが増え、新しい本を手に取る機会は少しずつ減っていきました。
Kindle Unlimitedを使っていたときは、何気なく手に取った一冊から、新しい価値観や発見を得ることも多かったです。
失敗しないことを優先するあまり、読書の選択肢まで狭めてしまう。もったいないですよね。
2.読書が減り、SNSを開く時間が増えた

読書量が減っただけなら、まだ良かったのかもしれません。
問題は、その空いた時間が「SNSを見る時間」に変わってしまったことです。
- 電車の待ち時間
- 仕事の休憩時間
- 料理が提供されるまでの時間
以前ならKindleを開いていた場面でも、気づけば無意識にXやInstagramを開いていました。

もちろん、SNSの情報にも価値はあります。新しいサービスを知ったり、誰かの投稿に刺激を受けたり。
ただ、そうした有益な情報は、ほんの一握り。画面をスクロールするたびに目に飛び込んでくるのは…
- トゲのある煽り
- 誰か同士の不毛な喧嘩
- 溢れ返る企業案件
- つい他人と比べてしまう投稿
そんなノイズばかりです。何気なく開いただけなのに、閉じる頃には少し疲れている。そんなことも少なくありません。

「SNSを見なければいい」
そう頭ではそうわかっていても、現代の暮らしの中で、数分間の退屈を前にただぼーっと過ごすのは意外と難しいものです。
(電車を待っている時間や、乗っている時間に、前の人の後頭部を眺め続けるのは厳しいですよね)。

「購入したKindle本を読めばいい」という考えもありますが、そのときの気分に合わないと、どうしてもSNSの手軽な刺激に負けてしまうんですよね…(同じ人はたぶん多いはず)。
その点、Kindle Unlimitedは、そのときの気分で「何か一冊読んでみよう」と思えるようなサービスです。
今思えば、その”手軽に本を選べる環境”が、SNSではなく読書へと自然に気持ちを向けてくれていたのだと思います。
3.楽天マガジンでは雑誌を流し読みできなかった

Kindle Unlimitedを再契約する決定打になったこと。
それは、期待を寄せていた楽天マガジンが、自分の読書スタイルにはあまり合わなかったことです。
僕は雑誌を最初から最後まで読むのではなく、ページをペラペラとめくりながら、気になった記事だけを拾い読みすることがほとんどです。

Kindleアプリには、紙の本をめくるようなページ送りのアニメーションがあります。
そのおかげで、実際に雑誌をめくっているような感覚でテンポよく読み進められるんですよね。
しかし、楽天マガジンにはその演出がなく、画面がパッ、パッと機械的に切り替わる仕様でした。そのため、画面が切り替わるたびに、光の点滅で目がチカチカするんですよね。これだけで雑誌を読む気がなくなります。
細かな違いではありますが、この読み心地の差は思っていた以上に大きかったです。
Kindle Unlimitedは、好奇心を保つためのサブスクだった

Kindle Unlimitedの本当の価値は、単に「本が読み放題になること」ではありませんでした。
- 読みたい本を気軽に試せること
- 時間が空いたら自然と本を開けること
- 自分では選ばない一冊と偶然出会えること
そんな小さな積み重ねが、いつの間にか僕の好奇心を支えてくれていたのだと気がつきました。
本を読むことは、知識を増やすためだけではありません。
知らなかった世界をのぞいてみたり、誰かの考え方に触れたり、自分の「好き」を広げてくれたり。
そうした小さな出会いが、毎日の暮らしを少しだけ豊かにしてくれるのだと思います。
だから僕は、Kindle Unlimitedを再契約しました。自分の中にある好奇心をなくさないために、これからも愛用していこうと思います。



