- 「ライン作業は地獄のようにきついって聞くけど本当なの?」
- 「これからライン作業をする人に向けてコツを教えてほしい」
- 「工場のライン作業に興味あるけど、自分は向いてるかな?」
この記事はそんな方へ向けて書いています。
本記事の内容
- 工場のライン作業のきついところ5選
- 工場のライン作業を楽に行うコツ3選
- 工場のライン作業に向いてる人の特徴
こんにちは、カズヤです。
ライン作業というと、単純作業で人間関係も少ないから楽そうに感じますよね。
結論、工場のライン作業が地獄のようにきついのは本当です。
僕は自動車工場で9年間ライン作業をしていましたが、毎日しんどすぎて常に「やめたい…」と思っていました。
なので、これから工場のライン工をするなら、それなりの覚悟をしておいてください。
この記事を読めば、工場のライン作業のきつさがわかり、自分に向いているかどうかの判断ができるでしょう。
工場のライン作業のきついところ5選

ライン作業というと、単純作業の繰り返し、黙々と作業しているだけ…と楽そうなイメージもあるでしょう。
たしかに楽なところもありますが、それ以上にきついところが目立ちます。
それが以下の5つ。
- スピードに間に合わない
- 慣れると時間が過ぎない
- 自由にトイレに行けない
- プレッシャーが半端ない
- 何のスキルにもならない
順番に解説します。
ちなみに、工場の楽なところは以下の記事で解説しています。
①:スピードに間に合わない
「ライン作業なんて同じこと繰り返すだけでしょ?」と思っているかもしれません。
たしかにそうなのですが、問題はラインのスピードが速すぎることなんですよね。
ラインのスピードは「作業者が真剣に動いてギリギリ間に合うレベル」に調整されています。
たとえば、ラインが70秒で流れるなら、68秒で完了する仕事を任されるイメージです。
そのため、
- 初心者は全然ついていけない
- ベテランでも疲れると遅れる
- 毎日必死に作業するから地獄
と、なるんですよね。
作業に遅れるとどうなるの?
ちなみに、作業に間に合わない場合は、現場のリーダーをボタンで呼んで手伝ってもらいます。
しかし、あまりにも遅れすぎると、
- ラインが停止して上司から嫌な顔をされる
- 停止した分だけ残業が増えて帰れなくなる
- 後ろの人がイライラして文句を言ってくる
と、なるので精神的にもきついです。
②:慣れると時間が過ぎない
ライン作業は、ひたすら決められたことを繰り返す仕事です。
頭を使わないでいいのは楽ですが、単調すぎると時間の経過がとにかく遅く感じるんですよね。
たとえば「1時間作業したつもりなのに、時計を見たら30分しか経ってなかった…」なんてことは工場勤務あるあるです。
つまり、ライン作業は慣れると飽きて「毎日がただの我慢大会」になるんですよね。
工程はなかなか変わらない
ネットを見ると「飽きたら作業工程変えてもらえばいい」という意見があります。
しかし、そう簡単に作業工程は変えてくれません。
なぜなら、上司から見ると面倒なだけだから。
- 慣れない作業は不良品が流れやすくなる
→生産効率が落ちて怒られるのが面倒 - 指導者をつけると人手不足になってしまう
→生産ラインが回らなくなるのが面倒
このように、上司からすると人の配置替えはリスクが大きくて面倒なんですよね。
なので、作業の変更は余程しつこく言わないと無理です(もちろん工場によって考え方は違うと思いますが)。
③:自由にトイレに行けない
先述のとおり、ライン作業はわりと必死に動かないと間に合いません。
そのため、気軽にトイレにも行けないんですよね。
勝手にトイレに行くとラインが停まって上司から怒られるし、周りからも白い目で見られるし、空気は地獄になります。
ライン作業中にトイレに行く方法
「じゃあ本気でやばいときは漏らすしかないの?」と不安かもですが漏らす必要はありません。
現場のリーダーに頼めば作業を代わってくれるので、そのタイミングでトイレに行けます。
ただ…
- 何度も呼ぶのは、なんとなく気まづい
- すぐに代わってくれるとはかぎらない
- 人手不足だとラインが止まってしまう
というのが実情なので自由に行けるわけではありません。
我慢しないといけない場面もあるので結構きついです。

④:プレッシャーが半端ない
ライン作業は、1人がミスしたり遅れたりすると全体に迷惑をかけてしまいます。
たとえば、
- 作業が制限時間をオーバーしてしまった
→後工程で部品を付けられずラインが止まる - 部品を付けるのを忘れて流してしまった
→上司が残業で車を分解して組み立て直す - 作業遅れや作業ミスを連発してしまった
→上司が叱責されたり残業が伸びて気まづい
こんな感じで、自分の行動がライン全体に影響を与えてしまいます。
そのため、責任感が強い人は「ラインを止めてはいけない」「ミスしてはいけない」というプレッシャーに潰されてしまうんですよね。
僕は9年工場勤務をしていましたが、精神的に追い込まれて「うつ病」になる人を何人も見てきました。

⑤:何のスキルにもならない
ライン作業は「誰でもできる仕事」をこなすだけです。
そのため、ライン作業をしたところで何のスキルも残りません。
「別にお金稼げればいいよ」と思うかもですが、スキルの身につかない仕事を続けると…
- 肉体労働しかできなくなる
- 転職したくなったときに困る
- 体を壊すと仕事がなくなる
と、人生がかなり苦しくなるんですよね。
「自分は定年まで頑張るから関係ないわ」と思う人もいるかもですが、個人的にはきついと思います。
そのへんは別記事で解説しているので目を通してみてください。

補足①:暑さや寒さは改善されてきている
ちなみに「工場は夏の暑さ、冬の寒さがきつい」という情報が多いですが、最近はだいぶ改善されています。
小さい工場ではきついかもですが、大企業の工場では冷房や暖房を完備しているところが多いですよ。
もちろん、オフィスワークほど快適ではありませんが、昔ほど過酷な環境ではない場合がほとんどです。
補足②:夜勤は過ごし方を工夫するといい
「夜勤がきつそうだなぁ…」と不安な人もいますよね。
しかし、夜勤についても「過ごし方」を工夫すれば意外と平気ですよ。
もちろん、楽ではないし、夜勤を耐えられるのは若いうちだけですけどね。
夜勤の過ごし方は別記事で書いたので興味があれば参考にしてください。

工場のライン作業を楽に行うコツ3選

ここまで解説したとおり、ライン作業はあまりおすすめしません。
とはいえ、事情があってどうしてもライン作業をしたい人もいますよね。
そこで、ライン作業を少しでも楽にしたい方は以下の3つを参考にしてみてください。
- マルチタスクを意識する
- 作業マニュアルを変える
- 辞めるための準備をする
僕はこの3つを意識したことで9年間も工場で働けました。
順番に解説します。
①:マルチタスクを意識する
ライン作業が間に合わないときは「マルチタスク(同時作業)」を意識するといいです。
たとえば以下。
- 右手でパーツをセットしつつ、左手で工具を用意しておく
- ネジを箱から取り出しながら、取り付ける場所を見ておく
- 次に使う部品を準備しながら、前の作業のチェックをする
このように動くと、無駄な時間が削減できるので作業スピードが上がりますよ。
「そんなの無理だよ…」と思うかもですが、1ヶ月も同じ作業をしていると体が勝手に動くようになるんですよね。
なので、最初は間に合わなくても大丈夫です。

②:作業マニュアルを変える
ライン作業には、「作業の順番」や「部品の取り出し方」が記されたマニュアルがあります。
このマニュアルは初心者でも作業しやすいように考えられていますが、必ずしも正解ではありません。
そのため、自分がやりにくいと思うなら上司に相談すれば改訂してくれます。
たとえば、
- 作業順序はこれが先のほうがいい
- この工具はもっと近くに置きたい
- ネジを入れておく箱を増設したい
このように相談してマニュアルを改訂してもらえば、作業効率が上がって楽になりますよ。
もちろん認めてもらえない可能性もあるし、勝手に変えるのはダメですが、どうしても作業がきついなら相談してみてください。
③:辞めるための準備をする
どんな仕事でもそうですが、辞める準備をしておけば楽に働けます。
「本気できつくなったら辞めればいいしな」という気持ちで働く人はかなり強いです。
たとえば、
- ライン作業が肉体的にきつい
→本気で限界がきたら辞めればいいや - 単純作業で頭がおかしくなる
→本気で限界がきたら辞めればいいや - 上司のパワハラで精神が病む
→本気で限界がきたら辞めればいいや
こんな感じで無敵になります。
なので、工場でライン作業をするなら「辞める前提」で働きましょう。
ちなみに、転職サイトに登録だけでもしておくと「いつでも転職できる」と思えるのでおすすめです。
「転職するときでいいや」と思うかもですが、実際にどんな仕事があるか知らないと不安ですよね。
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工場のライン作業に向いてる人の特徴

「ライン作業はどんな人に向いてるの?」というと以下のとおり。
- お金のために割り切れる人
- 体力と集中力に自信がある人
- 人間関係の構築が得意な人
ライン作業はきついですが、上記に当てはまる人なら頑張れるでしょう。
逆にひとつも当てはまらないなら、ライン作業に向いてないので別の職業を探したほうがいいです。
順番に解説します。
①:お金のために割り切れる人
ライン作業はきついけど、給料はそこそこ良いです。
特に自動車関連の工場はかなり稼げます。
僕の場合、20代前半でも年始450万円くらいありました。
そのため、お金のために割り切って働ける人はライン作業に向いています。
②:体力と集中力に自信がある人
ライン作業では以下が求められます。
- なるべく遅れないで1日作業すること
→遅れるとラインが停止して納期が伸びる - 単純作業ばかりでもミスをしないこと
→ミスをすると後工程に悪影響をおよぼす
そのため、体力と集中力に自信がある人はライン作業に向いているでしょう。
逆に1日中立ちっぱなしに耐えられなかったり、注意力散漫な人は向いていません。

③:人間関係の構築が得意な人
人間関係の構築が得意(コミュニケーションができる)な人もライン作業に向いています。
なぜなら、仕事を楽にできるから。
たとえば以下。
- ミスしても上司から怒られにくくなる
- 作業が遅れても後工程が許してくれる
- 仕事がつまらなくても雑談を楽しめる
このように、人間関係の構築が上手い人はどこに行っても得をするんですよね。
工場のライン作業はコミュ障でもできますが、少しでも楽をしたいなら人間関係は大切にしたほうがいいです。
工場で良い人間関係を築くコツ
「自分はコミュ障だから無理…」と思う人は以下を意識すれば円滑なコミュニケーションができますよ。
- 上司や同僚に会ったら笑顔であいさつをする
→相手から話しかけてもらいやすくなる - 話しかけられたら大袈裟なリアクションをする
→リアクションだけでも意外と話が弾む - まわりがやっているスマホゲームを始めてみる
→共通の話題ができて仲良くなりやすい
僕もコミュ障ですが、上記の方法でわりと楽しく働けました。
ちなみに雑談にはちょっとしたテクニックがあり、以下の本を読めばいろいろ書いてありますよ。
まとめ:工場のライン作業は、はっきり言って地獄です
さいごまで読んでいただきありがとうございます。
工場のライン作業のきついところを解説しました。
もういちど振り返ると以下のとおり。
- スピードに間に合わない
- 慣れると時間が過ぎない
- 自由にトイレに行けない
- プレッシャーが半端ない
- 何のスキルにもならない
工場勤務について「単純作業だから楽でしょ」と思っているかもですが、実際は地獄のようにきついです。
3日で来なくなる期間工や派遣社員はかなり多いし、正社員でもうつ病になる人がちらほらいます。
なので、工場のラインで働くのはあまりおすすめしません。
借金や資金繰りの事情があるなら別ですが、何もないならほかの職業を探したほうがいいですよ。
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それでも工場のライン作業がしたい人はこちら


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